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鮎澤公認会計士事務所
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2016年8月:トランプ現象の解明

posted Aug 8, 2016, 2:29 PM by Shigemi Aizawa

トランプ現象の解明 - あるいはトランプに限らない、トランプ的とは作為、不作為に見事に演じることである。また新たな米国プラグマチズムの学際的研究材料となりつつある。

「戦陣訓」より、

夫れ戦陣は、大命に基き、皇軍の神髄を発揮し、攻むれば必ず取り、戦えば必ず勝ち、遍く皇道を宣布し、敵をして仰いで御稜威(みいつ)の尊厳を感銘せしむる処なり。、、、皇国臣民の道は自我功利の思想を排し、国家奉仕を第一義とし、天壌無窮の皇運を扶翼し奉るにある、、、と。

競合、利害不一致の管理(Conflict of Management)について:

2016年3月号のハーバード・ビジネスレヴューによれば、競合、利害不一致管理につき以下の四つの主要タイプを掲げている。
① 関係競合(Relationship Conflict)
組織内の個人間での内的私的関係、敵対的関係に着目。各人のパソナリチー、行動パターンを十分に認識していれば、競合、利害不一致も予測可能である。
② タスク競合
各人のタスクの内容、方向性、目標に関する不一致に着目。
③ プロセス競合
仕事の進め方での不同意、役割分担、アサインメントでの競合。
④ ステータス競合
組織内ポジション、上下関係に係わる不一致。

こうした競合、利害不一致の源は;
・ 各人間のエゴ、パソナリチーの衝突によるもの(44%)
・ トップの指導力欠如による(30%)
・ ライン管理の貧弱さ(29%)
・ 実践管理の弱さ(21%)

競合、利害不一致管理のテクニックは;  (分かってはいるけど簡単ではない、、)
・ 相互理解
・ 両者ウインウインを探る
・ 事前合意の方策を探る
・ 他者の賛同確保
・ 他者の立場と信念を認識
・ 質問をするべし
・ 期待内容の分析
・ 新たな認知、複数の解決を探る
・ 錯誤を識別
・ 解決についてコミットすべし
・ 競合をエスカレートしない
・ 静寂を保て、、第二次世界大戦での英国政府のポスター広告に、「Carry on and keep calm」というのがある。、
・ 競合は一方で機会である
・ 敬意を全面に出す
・ 事実を誇大化しないこと
・ 他者からの不健康な競合管理を打ち消すこと
・ 他者のポイントを明瞭にする
・ 意思疎通の管理

競合、利害不一致の誘引、引き金;
・ Mr.Mrs.の付け忘れ
・ スラッグな言葉の多用
・ 複数車線でのノロノロ運転で左車線を走り続ける、右車線に譲らない (左ハンドルの場合)
・ その他、人種差別的、性差別的、政治的、宗教的色彩が過多なこと
・ ほんの些細な用語、言葉、単語、、の使用、使い方、、、failed, disappointed, shocked, angry, betrayed, dictator, unfortunately, but, organized, interestingly, policy, you, never, politician, disdain, cowardly, inefficient, disorganized, unreliable, trust, lay-off, RIF, terminate, inconsiderate, innocent, satisfied, respect, delighted, creative, motivated, inspired, daring, upbeat, grateful, laggard, millennial,,,,
 
競合の対価、コスト;
・ 視点集中の欠落
・ 上司への不信、そして、リスクテイクの低下、カイゼン提案の減少、建設的批判減少、おべっかの増殖
・ 生産性下落
・ 欠勤率上昇、あるいは仕事中のメール、ウエッブ、長いランチ、ブレイク、、そして仕事に来なくなる。
・ 仲間相互のけなし合い
・ 自主的、非自主的、退職
・ ハラースメント
・ 攻撃的
・ 部門間の非合理なライバル意識
・ 肉体的攻撃
・ 利益率低下
・ 機会の喪失

競合、利害不一致対処の五つのタイプ;
① 協調、協働型ーウイン・ウイン
・ 競合する人物を問題から遠ざける
・ 形式ではなく実質に集中する、 一つの例は、ある人は週一回の自宅作業を提案している時に、効率的な仕事はフルタイムに限る、、とのみ主張するケース。事はそう単純ではない。
・ 双方の益のために様々なオプションを提示
・ 客観的基準の提示
② 妥協案提示型ー部分的にウイン、ルース
③ 褒章提供型ー負けて、勝つ
ニンジンをぶら下げる、大いに危険なアプローチ。
④ 競争型ー勝ち組あれば負け組みあり
⑤ 忌避解決型ーウインはなし
政治家的アプローチ。

2016年7月:CFO機能について

posted Jul 13, 2016, 12:44 PM by Shigemi Aizawa

美国(現米国)企業経営体験者の経験談によれば、コントローラー(Controller)ポジションと、CFO(Chief Financial Officer)ポジションとでは、格段の差異がある、ということらしい。日本風に翻訳すれば、前者は経理部長、課長クラス、後者は財務担当役員となるものか。つまりは、CFOは真の経営トップ、CEOに限りなく近い、少なくともその一角。

最新CFOの33の持ち味とは。

1) 内装創作者
2) 役者的
3) 社交的
4) 外部表出者
5) 象の耳的
6) グーグル的
7) 警察犬臭覚的
8) 国際的旅人
9) 科学者的
10) ジャグラー的 
11) レースカードライバー的

12) 役者配役監督的
13) 連携締結型
14) 教師的
15) コーチ的
16) 心理学者的
17) 興行業者的
18) 顧客サービス代理人的
19) 消去法型
20) 芸術家的
21) 指揮者的
22) 解説者的

23) カバン請負人的
24) 個人トレーナー的
25) GPS的
26) ワル猫的
27) 代行パートナー的
28) 自警団員的
29) スマイリー型
30) 戦術家的
31) IT思考的
32) 先見性的
33) 洞察的

などの多様性あるポジション人物。こうしたトランプ的、ヒラリー的、ウォールストリート的、モンスターな人種があるいは現代の象徴か。

2016年7月:米国税法上の「富の移転」関連

posted Jul 13, 2016, 10:14 AM by Shigemi Aizawa

① 基本は、米国相続税法では、米国市民権保有者であることを要件として、夫婦間の相続は完全非課税。また、2016年度現在、相続税、贈与税の非課税限度額は5.45ミリオンドル。 それを超過する場合には40%のフラット課税。

② 米国税法固有ではなく、生命保険金受益者の所得税免税。さらには、生命保険金受益者としてトラスト設定することにより相続税も非課税としうる。

③ 米国税法529条カレッジセービングアカウントを通じて、一括積み立て$70,000までの贈与税非課税の活用。かつ、当該口座の運用益は所得税免税。

④ 上記③のほか、カレッジ進学用積み立て口座(Coverdell Education Savings Account)として、受益者一人につき年間$2000までの贈与税非課税。ただし、贈与者側の所得水準により限度額がある。

⑤ さらには、カレッジ授業料、医療費につき、直接支払いを条件として、支払い贈与可能。限度額なし。

⑥ 最後に、受益者一人につき年間$14,000まで贈与税非課税。 両親合わせ年間$28,000。

2016年7月:最新米国税法改正

posted Jul 11, 2016, 5:00 AM by Naoko Konno

① 申告書提出期限遅延ペナルチー:
2015年度申告書の提出最終期限(例えば、所得税申告書の延長後最終期限は2016年10月15日)から60日以内でも提出しなかった場合には、ペナルチーとして、
・ $205、もしくは、
・ 当該申告書の追加納税額、
のいずれか小さい金額のペナルチーが課される。

② 様々な支払い調書等の提出遅延、錯誤に対するペナルチー:
2016年度分については、遅延後の提出時期に応じて、1件につき$50~$260(支払い者に対して年間最大ペナルチー総額$3,193,000まで。ただし、売上げ5百万ドル以下の事業者は最高$1,064,000まで)のペナルチーが課される。一方にて、1件当たりの申告錯誤金額が$100以下(源泉税関連では$25以下)の場合にはセーフハーバー既定によって免除される。

③ 支払い調書、Form1099の提出記述:
これまで、Form1099の提出期日は、
・ 調書受領者に対しては翌年、1月末まで、
・ IRSに対しては2月末(Eファイルでは3月末)まで、
であったのが、2016年度分からはIRSへの申告期日も1月末(Eファイルも同様)となった。

2016年7月:新しいリース会計

posted Jul 5, 2016, 5:50 AM by Naoko Konno

FASB(米国会計基準財団)とIASB(国際会計基準財団)との10年に亘る協働プロジェクトであったリース会計につき、ようやくこの2016年4月に、新たなリース会計基準が決定、公表された。米国ではFASB ASU No.2016-02(Topic842)がそれである。

適用開始は、公開会社においては2018年12月15日以降開始する事業年度から、その他の会社は2019年12月15日以降開始する事業年度から。早期適用は全てにおいて可能。

改正骨子は、長年、オフバランス(貸借対照表に未計上)であった、オペレーチングリースもオンバランスとすることにある。

新しいバランスシート計上用語は、リース使用権(Right-of-Use Asset)であり、負債側はこれまで通りのリース債務。リース期間に対応して、リース支払い総額を、1年内部分は流動資産の部に、1年超部分は非流動資産の部に表示。損益計算書表示はこれまで同様、支払い経過分をリース費用として計上。キャッシュフローステートメントの表示は、支払い分につき、投資活動の部に表示。 脚注開示は、ほぼこれまでと同様。

この新しいリース会計適用での大きな影響は、恐らく、これまでは一切バランスシートに計上されることがなかった、
・ 賃貸建物リース
・ 賃貸オフィースリース
・ 1年超契約での様々なリース契約オフィース機器、リース契約車両
などであり、相当に広範囲の企業、事業規模に係わらず影響を受ける。 特殊分野では航空会社がバランスシートに計上してこなかった、オペレーチングリース航空機など。

2016年6月13日 事業(スモールビジネス)売却・買収の税務

posted Jun 13, 2016, 12:14 PM by Naoko Konno   [ updated Jun 13, 2016, 12:20 PM ]

事業の売却、買収についての最重要ポイントは、次の二つ。

1. 無形資産の評価、とりわけ、顧客リスト、価値ある開発ソフト、営業権。
2. そして、事業全体価値が高ければ高いほどに、検討すべき税務事項も錯綜する。



総論:

売却側の一般的関心事項:

・ 税金を最小化するために、「資産売却方式」よりも、「持分売却、株式等売却方式」を望む。 ただし、売主が個人事業、ワンマンLLCなどの場合には、「資産売却方式」のみ。
・ キャッシュフロー上、分割資金回収条件の場合での債権確保。

買主側の一般的関心事項:

・ 法的リスク回避のためにも、「資産購入方式」を望む。 「持分購入、株式等購入方式」では、偶発債務も引き継ぐことになるからである。
・ 税務上も、購入資産毎の公正時価評価を通じて、減価償却などを効果的に活用し、将来税金の最小化を図る。

両者の妥協点を探ることがポイント:

・ 税務上の優位性を売主、買主、いずれがより多く取得するか、双方の節税効果の合理的な試算、シムレーションを通じて、それを売買価格交渉に反映することが公平。 いずれがそうした力量ある専門化、会計士を活用しうるか、全ての商取引の王道であろう。
・ 買主が執拗に偶発債務を危惧し、株式取得方式を拒否する場合、売主としては、一定の範囲内の債務保証(例えば3年の税務時効の範囲内での税務債務を保証する)などで妥協点を図りうる。



各論:

個人事業での資産売却の場合の主要税務考慮:

・ 税法1060条(FORM8594)に従って、売却価額を適確な対応資産毎に按分、配分する。
・ 不動産売却部分について、過年度減価償却分に対応する売却益は25%の税率課税。
・ その他の償却資産についての同上分は、「通常所得」課税、すなはち、最高で39.6%。
・ 償却分を超えるキャピタルゲイン部分は20%の優遇税率。 その他、純投資所得に関する3.8%の追加税項目にも留意。
・ 一方、資産売却で損失となった場合、全額控除可能(165条、1231条)。 FORM4797で申告。
・ 上記を踏まえ、節税対策としては、売却価額按分につき、不動産、無形資産などのキャピタル資産項目により多く按分することがスマート。 全体規模にもよるが、税務調査に備えたしかるべき資産鑑定評価書の準備にも留意する。

法人、パートナーシップ、LLC等での事業売却の主要税務考慮:

・ 「持分売却、株式売却方式」と、「資産売却方式」のいずれもとりうる。
・ Cコープでの事業売却では、「持分売却、株式売却方式」にて、キャピタルゲインの優遇税率適用に問題はないが、Sコープ、LLCなどにて、パートナーシップ税制をとっていた場合の売主側は、税項目、対象資産等の内容によって「通常所得課税」と「キャピタルゲイン課税」の両者の適用、分別に留意を要する。
・ 「資産売却方式」をとった場合、売主がCコープの場合には、法人レベルでの売却益課税がなされ、法人の解散、清算後に株主レベルでの配当金課税までを留意すること。 かつ、法人レベルでの課税につき、「キャピタルゲイン」も「通常所得」課税となる点、留意が必要。
・ Sコープ、パートナーシップ、LLC等での「資産売却方式」では、法人レベルでの課税はなく、株主、出資者個人レベルでの課税となる。 そこでは「通常所得課税」と「キャピタルゲイン課税」の分別留意が重要である。
・ 節税対策は、個人事業と同様、売却価額按分につき、不動産、無形資産などのキャピタル資産項目により多く按分することが賢明。

税法適格の売却価額按分プロセス(申告書フォームはFORM8594):

ステップ1; まず第一に現金ならびに市場性ある金融資産を個別把握。
ステップ2; 次に一般事業資産(売掛金、在庫、償却資産、不動産、土地等)の公正価値相当に按分。
ステップ3; 次に、無形資産に按分。 無形資産とは、競業避止義務、技術知的財産、機密資産、特殊ソフトウエアー、価値ある事業システム、顧客リスト、特殊契約、特殊作業環境、フランチャイズ権、著作権、パテントなど。 179条資産であり、公正価値測定され、買主は15年償却が可能。
ステップ4; 残額は営業権となる。実務としての差額概念であり、公正価値の限度外。

売却価額按分の事例:

・ Aさん(売主)はBさん(買主)に事業全体を$3,000,000で売却することに合意。
・ Aさんが契約した公正価値鑑定人による評価では;
 売掛金 $500,000
 償却資産 $200,000
 建物 $500,000
 土地 $1,000,000
 顧客リスト $350,000
 営業権 $450,000
 合計 $3,000,000
となった。  これであれば、売主のAさんとしては、キャピタルゲイン税率適用資産(建物、土地、顧客リスト、営業権)への価格按分が、売却価額全体の77%を占めており、満足出来る。
・ 一方にて、買主のBさんとしては、短期回収の売掛金、償却期間の短い資産へのより多くの価額按分が当然に節税効果が高く、 結果、両者の折り合いのつく、第二の公正価値鑑定人の下記、評価額をとることに合意した。 すなはち、
 売掛金 $550,000
 償却資産 $350,000
 建物 $500,000
 土地 $700,000
 顧客リスト $400,000
 営業権 $500,000
 合計 $3,000,000
である。 売主のAさんとしても、キャピタルゲイン優遇税率適用対象資産への価格按分が、全体の70%を占めており、妥協の範囲内である。

事業売買取引での資産按分申告書、FORM8594 での留意事項:

・ この申告書は、売主、買主、双方が取引完了年度での税務申告書(Form 1040、1120、1120S、1065など)に添付する必要がある。 原則、両者は同じ内容のFORM8594を申告すべきであるが、許容される範囲内にての相違は、両者が文書合意をする限りにおいてIRSも認める。 しかし、税務調査の確率は高まる。

「資産売却方式」にて、無形資産が関与する場合の留意事項:

・ 個人事業主が、自己開発の無形資産を有していた場合、売主としては当該自己開発無形資産の税務簿価はゼロであるので、当該無形資産への売却価額按分部分は、全額が売却益、キャピタルゲイン課税となる。 一方で、購入無形資産だった場合には、15年で償却されており、償却回収部分は通常所得課税、それを超える部分はキャピタルゲイン課税となる。 また、購入無形資産部分で損失となった場合には、全額、損金通算、控除可能。
・ Sコープ、パートナーシップ、LLCなどが自己開発の無形資産を有していた場合、同様にキャピタルゲイン課税となるが、当然に法人レベルでの課税はなく、パススルーによって、株主、出資者レベルでの課税となる。 また購入無形資産の場合の取り扱いも上記と同様にて、パススルー課税となる。 さらに、損失取引もパススルーにて控除可能。
・ Cコープが無形資産を有していた場合、まずはCコープの法人レベルにて、「通常所得課税」がなされ、Cコープの解散、清算後に、出資者レベルには配当金課税がなされる。

「持分売却、株式売却方式」にて、無形資産が関与する場合の留意事項:


・ Cコープ、Sコープ、パートナーシップ、LLCなどのいずれの売主も、出資者としてキャピタルゲイン優遇課税が受けられる。 ただし、パートナーシップ持分売却の場合には、ゼロベースの売掛金、償却資産の償却回収部分までは「通常所得課税」となることに留意する。

買主にとって、「持分取得、株式取得方式」のほうが実務上合理的な場合の留意事項(338条の選択適用):

・ 一般論として買主は「資産取得方式」を望むが、売主側からの資産移転に多大な労力、時間、コストを要する場合、例えば、建物リース権、ライセンス権、重要な顧客契約などを有する場合には、実務として、「持分取得、株式取得方式」が遥かに簡便である。
・ そうした実務に対応し、税法は338条の選択適用によって、買主側の税務上の便宜を図っている。 買主は法人(Corporation、Cコープ、もしくはSコープ)に限定されるが、上述のような現実対応としての「株式取得方式」という法的形式を採りながら、税務上は「資産取得方式」の優遇措置、選択を認めている。 すなはち、買収側法人は被買収法人の株式を取得しながら、税務上は買収資産の税務簿価のステップアップという便益をも採りうる。
・ 338条の選択適用には、338条(a)の「レギュラー方式」と、338条(h)(10)の「スペシャル方式」とがある。 前者の場合には、売主の法人レベル課税と、出資者レベルでの配当金課税の二重課税がありえるので推奨しない。 例外として、売主法人側に未使用NOL(繰越欠損金)、キャピタルロス、税額控除項目などが活用出来る場合にはワークしうる。 多くの場合には、後者の選択をすれば、税務上は「株式取得」は無視され、被買収法人の「みなし」資産取得として取り扱うことが出来る。

売主がSコープの場合での338条(h)(10)「スペシャル方式」選択適用の場合の留意事項:

・ Sコープの売主側では、当然に法人レベル課税はなく、法的形式としての株式売却後に法人は解散、清算され、パススルーにて株主レベルのみでの課税となる。 売主としては株式売却の結果、法人に帰属したあらゆる債務から開放される。
・ 一方、買主側は買収資産の税務簿価のステップアップを通じて、買収後の減価償却を合理的にとることが出来る。
・ 売主側、買主側での具体的実務ステップは以下のようである。
ステップ1; 買主側(Cコープ、Sコープ、いずれも可)は売主側株式の80%以上取得が必要。
ステップ2; 売主(Sコープとその株主)と買主は、ともに338条(h)(10)の選択適用を申告する。 その結果、両者ともに、法的形式は「株式売買方式」を採りながらも、税務申告上は「資産取得方式」をとる。 当該選択の申告書はFORM8023にて、売主S法人、ならびにS法人株主が署名し、買主側が売買契約成立後、8ヶ月半以内にIRSへ提出。
ステップ3; 株式売買契約成立後でも、売主法人そのものは買主法人の子会社として存在する。 結果、売主法人内債務なども存続し、それは売主にとって有利である。
ステップ4; 売主側の税務実務としては、みなし資産売却取引となり、Sコープ法人レベル課税はなく、株主レベルにてSコープ内の対象資産項目に応じてキャピタルゲイン課税、通常所得課税となる。 申告書はFORM4797。
ステップ5; 上述のごとく、売主Sコープとしては税務上は清算とみなされ、Sコープ株式売却そのものがSコープからの残余財産分配と見做される。 その税務上の効果としては、Sコープ株式の税務上の簿価がみなし資産売却の結果、増額されるが故、みなし清算所得課税は限りなくゼロに近い。 Sコープ株式売却そのものが税務上は「無視」されるとは、そういう意味である。
ステップ6; Sコープ株式売却年度に、Sコープは最終法人税申告書、FORM1120Sを提出。 その最終法人税申告書上、法人資産のみなし売却取引、ならびに、その後のみなし清算取引が反映される。 これにて、Sコープ株主としての税務は完了する。
ステップ7; 一方にて、買主側、買収法人側として株式取得後の元S法人は、税務上では「新会社」かの如くリフレッシュスタートする。。 すはなち、「新会社」の資産価額は税務申告書上は、公正価額にステップアップされる。 元S法人の「会計帳簿」と、「税務申告簿価」との乖離が必然と生ずる。 しかし、会社法上(各州会社法)は、依然と存続し、全ての事業関連債務は元S法人の内部に留まる。 売主側には望ましいに相違ない。

買収事業の将来業績を踏まえての売買価格不確定条件契約(’’Earn-Out’’DEAL)の場合の留意事項:

シナリオ1; 売主が受領しうる上限価格にて、かつ、想定しうる最短時点にて、売却利益、利益率を算定し、各分割入金について、売主の売却資産ないし、売却株式の税務簿価回収部分は非課税、それを越える部分は課税対象とする。 想定以下の業績にて、上限価格が過大であった場合には、その後の分割回収額に対しては、減額修正した利益率にて課税申告する。 このシナリオは、売主側にとっては不利であり、実務としては売主法人側にキャピタルロスの繰越、NOLなどが十分存在する場合に限られる。

シナリオ2; 分割、延払いの期間を取り決めるが、売買価格の上限価格は不確定の場合。 この場合、売主側の税務処理は、分割入金分に対応する「費用配分」として、対象資産、対象株式の税務簿価を分割金回収年度毎に均等配分する。 一方で、買収事業の業績悪化などにて分割収入が減少する場合には、費用配分としての税務簿価配分も減額させる。 分割入金の内、税務簿価回収分までは非課税、それを超える部分が課税は同様である。 売主にとって、シナリオ1よりは有利。

シナリオ3; 売却価格の上限も、分割金回収期間のいずれも不確定の場合。 その場合には、まずは売主、買主、両者がそもそも税務上の売買契約が生じたのか否か、はたまた、買主からの支払いが売主へのロイヤルチー、あるいは賃貸料など、別の取引内容なのか、、、を決定せねばならない。 そして、「売買契約」と双方が合意した場合には、その分割金回収は税務上は15年均等にて益金算入する。 税務簿価回収分までは非課税、それを超える分が課税は同様。 シナリオ3が、シナリオ2より有利か否かは単純でない。 将来への不確定要素、分割回収金の全体額、将来業績を如何に確からしく予測するか、による。

2014年9月ニュースレター:共通化されたIASBとFASBの新たな収益認識基準

posted Sep 5, 2014, 1:53 PM by Unknown user   [ updated Sep 8, 2014, 11:48 AM ]

国際会計基準審議会(IASB)は、2014528に新しい収益基準であるIFRS15号「顧客との契約から生じる収益 (Revenue from Contracts with Customers)」を公表した。また、同日、国財務会計基準審議会(FASB)もこれと同等な収益基準である会計基準更新書(ASU2014-09「顧客との契約から生じる収益 (Revenue from Contracts with Customers (Topic 606)を公表した。これらの基準書は、両審議会によるコンバージェンス・プロジェクトの成果であり、実質的に同等の内容になっている。このIFRS15号は、リース、金融商品、保険契約等を除くほとんどすべての顧客との契約に適用される。

この共通の新たな収益認識基準の根本的精神として、収益認識、売り上げ計上につき

  • 総額主義的発想よりも純額主義的発想が色濃い
  • つまるところの、本業における収益計上、売り上げ表示として、ネットキャッシュの精神、本業取引でのキャッシュ化はいくらなのか、、という精神

が挙げられるだろう。


IFRS15号では下記のような5つのステップから構成される収益認識モデルが定められている。

  1. 顧客との契約の識別 (Identify the contract(s) with a customer)
  2. 契約に含まれる個別の履行義務の識別 (Identify the performance obligations in the contract)
  3. 取引価格の決定 (Determine the transaction price)
  4. 契約に含まれる履行義務への取引価格の配分 (Allocate the transaction price to the performance obligations in the contract)
  5. 履行義務充足時の収益認識 (Recognize revenue when (or as) the entity satisfies a performance obligation) 


Step 1. 顧客との契約の識別 (Identify the contract(s) with a customer)

以下の要件をすべて満たす場合にIFRS15号の範囲に含まれる顧客との契約について会計処理をしなければならない。

·         契約の当事者により契約が承認されている

·         移転される財またはサービスに関する当事者の権利が識別されている

·         移転される財またはサービスの支払い条件が識別されている

·         契約に商業的実態がある

·         顧客に移転される財またはサービスと交換に権利を得る対価を企業が回収する可能性が高い

また、IFRS15号には契約変更に関する詳細な規定が設けられている。事実及び状況に応じて、契約変更は別個の契約として又は当初契約の条件変更として会計処理される。

 

Step 2. 契約に含まれる個別の履行義務の識別 (Identify the performance obligations in the contract)

契約開始時に契約条件を評価し、以下のいずれかの約束した財またはサービスについて独立した履行義務として会計処理すべきものを識別しなければならない。

·         区別できる財またはサービス、もしくはそれらの束

·         実質的に同じであり、かつ顧客への移転のパターンが同じである一連の区別できる財またはサービス

独立した履行義務を識別するうえでの重要な要因は、財またはサービス、あるいはその組合せが区別できるかどうかである。区別できる財またはサービスはそれぞれが独立した履行義務となるからである。

 

Step 3. 取引価格の決定 (Determine the transaction price)

取引価格とは、約束された財またはサービスを顧客に移転することと交換に受け取る権利を得ることが見込まれる対価の金額を指す。

契約において、リベート、インセンティブ、実績ボーナス、ペナルティーなどの項目によって約束された対価が変動する可能性がある場合、企業はその対価の金額を見積もらなければならない。また、対価を受け取る権利が将来事象の発生または不発生のという条件の場合も変動対価の見積もりが必要である。

また、IFRS15号は知的財産のライセンスに係る売上及び使用に基づくロイヤルティに関し、そうした対価は事後的に売上又は使用が生じるまでは取引価格に含めてはならないと定めている。

 

Step 4. 契約に含まれる履行義務への取引価格の配分 (Allocate the transaction price to the performance obligations in the contract)

企業は、区分できる財またはサービスの単独販売価格(顧客に約束された財またはサービスを個別に販売する場合の価格)を契約開始時に決定し、それらの単独販売価格に比例するように取引価格を配分しなければならない。

単独販売価格を決定するにあたり、企業は客観的な販売価格に関する情報を使用しなければならない。単独販売価格に関する客観的な情報を入手できない場合は、合理的に入手可能なデータに基づき単独販売価格を見積らねばならない。

 

Step 5.  履行義務充足時の収益認識 (Recognize revenue when (or as) the entity satisfies a performance obligation)

企業は、約束した財またはサービス(資産)を顧客に移転することにより履行義務を充足した時点で収益を認識しなければならない。顧客が資産の支配を獲得した段階でその資産は移転する。

履行義務は、一時点で充足される場合と一定期間にわたり充足される場合がある。以下の要件のうちいずれか1つでも満たす場合は、履行義務は一定期間にわたり充足される。

·         企業の履行に応じ、顧客は、その履行による便益を受け取ると同時に消費する

·         企業の履行により、資産が創出されるか又は増価し、かつ、資産の創出又は増価につれて顧客はその資産を支配する

·         企業の履行により、企業にとって他に転用できる資産が創出されず、かつ企業はそれまでに完了した履行に対し支払いを受ける強制可能な権利を有している

一定の期間にわたり充足される履行義務について、企業は、その履行義務の完全な充足に向けた進捗度を測定することにより一定の期間にわたり収益を認識しなければならない。

 

これら5つのステップから構成される収益認識モデルに加え、IFRS15号には契約を獲得するための増分コストと契約の履行をするためのコストの会計処理も定められている。これらのコストは、回収が見込まれる場合には資産計上され、その資産は顧客への移転と整合するように規則的に償却されなければならない。

 

IFRS15号は、201711以後開始する期間における企業の最初の年次IFRS財務諸表より適用される。本基準の適は強制である。早期適は認められるが、その旨を開示しなければならない。

なお、Topic 606は公開企業による早期適用を禁止しており、20161215日より後に開始する年度より発行するので注意が必要である。


参考文献:

Financial Accounting Standards Board, Accounting Standards Update 2014-09, Revenue from Contracts with Customers (Topic 606), May 2014

International Accounting Standards Board, IFRS 15, Revenue from Contracts with Customers, May 14

2014年6月ニュースレター:オバマケアでのペナルティー

posted Jun 26, 2014, 6:21 AM by Unknown user   [ updated Jun 26, 2014, 6:22 AM ]

2014年より、無保険者、もしくは保険に加入していても保険内容が十分でない個人(今後、これらをまとめて無保険者と呼ぶ)には、Healthcare Legislation、通称オバマケアはその個人及び扶養家族にペナルティーを課すことになる。従って、連邦政府からの各種支援プログラム(Medicare, Medicaid, Children’s Health Insurance Program)、雇用主からの保険、個人による保険契約、その他HHSThe Department of Health and Human Service、アメリカ合衆国保健福祉省)から推奨された保険プログラム等を購入することにより、ペナルティーを課されない最低限の保険内容を満たしておく必要がある。

さて、その気になるペナルティーの内容は下記1、2の大きい方の金額となる。

1.1%2014年度) X 超過所得 *1

2.$952014年度) X 世帯における無保険者数、ただし固定金額の300%が限度(2014年度の場合は$285 ($95 x 300%))となり、18歳未満の個人に対しては固定金額の半額が適用となる。

*1 超過所得:所得から連邦所得税申告に必要となる最低所得額を差し引いた金額。連邦所得税申告に必要となる最低所得額とは、例えば独身者の場合は$11,500Exemption $3,900 + Standard Deduction $7,600)となる。

なお、上記1の超過所得に対する%は2015年には2%2016年には2.5%となり、上記2の世帯における無保険者数に対する固定金額も2015年には$3252016年には$695となる予定なので早めの対応が非常に重要となる。

このペナルティーの支払いは2014年度の個人確定申告書Form 1040にて行うようになる。しかし、所得税過払いにより税金の還付がある場合に未払いペナルティーが差し引かれて還付という仕組みであるため、その年において所得税の過払いがなくペナルティーを支払わなかった場合、どこかでペナルティーが徴収されることもなければ、刑事訴追を受けることも固定資産が抵当に入ることもないため、このペナルティー制度が無保険者を保険の購入に導くための大きな扇動力となれるかは疑問が残るところである。

日本からの駐在員で、日米社会保障協定によりアメリカの保険には加入せず、日本の社会保険と海外旅行保険でアメリカに滞在している方も多くいらっしゃると思われるが、現時点(2014625日)では日本の国民保険がオバマケアに適合しているとの声明は出されていない。しかし、2014年度においては無闇にアメリカの保険に加入するよりペナルティーを支払ったほうが安くつくケースもあり、また、日本の国民保険が認められる可能性もゼロではないため、各個人、もしくは企業においてどういった措置を取るのがベストであるかをよく検討する必要がある。

 

参考Web Page:在ニューヨーク日本国総領事館 

「米国医療制度改革法の在留邦人への適用に関するアップデート」

http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/g/Obamacare.html


2013年10月ニュ​ーズレター: 災害復興対応プラン

posted Oct 9, 2013, 5:01 PM by Unknown user   [ updated Oct 9, 2013, 5:09 PM ]

何らかの災害に遭遇したビジネスが、再開、復興しているのはわずかに40%、、という統計がある。 しかし、しかるべき事前準備された災害復興対応プランを持っていた場合には、再開、復興の確率が俄然高くなっている。 災害復興対応プランの主要留意事項は以下の如し。

① 社内スタッフとの連絡方法。 電話連絡網など。
② オフィースに災害があった場合の代替場所。
③ 社内主要書類、文書へのアクセス方法。 ペーパーレス化、クラウド機能活用など。
④ 顧客との連絡網。
⑤ 社員、スタッフの災害対応訓練。
⑥ 社員、スタッフの健康管理、給与処理管理、生活環境等の配慮。
⑦ それらの支援体制整備。
⑧ 災害関連ビジネス継続、復興対応保険整備。

その他考慮事項:

⑨ 他地域、他社とのオフィースシェアー準備。
⑩ 災害時の代替的社内ウエッブサイトの確保。
⑪ 定時の災害現場避難訓練。
⑫ 各従業員の自宅作業可能性検討。
⑬ オフサイトでのデータシステムバックアップを3件は確保。
⑭ 以下の情報、データを定期に確認。
・ 従業員リスト(住所、電話、メールアドレスなど)
・ 全てのシステムパスワード。
・ 全てのPC関連リストとそれらの発注情報。
・ 全ての製造機材関連リストとそれらの発注情報。
・ 社内主要書式のサンプル。
・ 全ての外部業者、顧客、仕入先、弁護士、会計士、保険会社、保険代理人、、との連絡網データ。
・ 当該災害復興対応プラン文書のコピー。
⑮ 最寄の警察署、消防署、病院、赤十字などの連絡先。
⑯ ビジネス機会損失保険の検討。
⑰ 一連の災害キットの保管。
⑱ 全従業員への当該災害復興対応プランコピーの提供。
⑲ 定時の訓練徹底。
 
 
 

2013年8月ニュー​ズレター:オバマ・ケ​アー関連税制

posted Aug 12, 2013, 5:29 AM by Unknown user   [ updated Aug 12, 2013, 5:32 AM ]

過去早や20年近く、喧々諤々、米国の恥部、と言える国民皆医療保険制度に関する発展途上国的、貧富の差拡大路線的、概観についての最小前進、最新状況の解説。

① 2013年以前では、メヂケアータックス(老齢者医療保険)は給与所得、自営業者所得に対して2.9%(本人負担1.45%と雇用主負担1.45%)であったが、2013年より、独身者$200,000超、夫婦合算申告者$250,000超の富裕層では、0.9%の追加メヂケアータックスがチャージされる。つまり、これまではいわゆるFICAタックスの個人負担税率は7.65%(SSタックス6.2%+メヂケアー1.45%)であったが、富裕層についてはそれが6.2%+1.45%+0.9%=8.55%となる。 そして、これは源泉徴収方式での納付(年間累計給与が$200,000超となった時点から、超過部分に対して源泉徴収)となるが、複数の給与所得がある納税者の場合、各雇用主レベルでの適確な源泉徴収実務が徹底せず結果、源泉徴収納付不足があった場合には、個人納税者の1040でもって追加納税義務を負担する。 さらには、0.9%はあくまで富裕層付加税の性質からして個人負担のみで雇用主負担はない。

② 同様の富裕層レベルでの純投資所得(長期キャピタルゲイン、配当など)に対する3.8%のメヂケアー・サーチャージ。ただしNRA(非居住外国人)には適用されない。同税は予定納税に加算して納税。この純投資所得の構成要素、算定方式は以下の通り。
 
ステップ1:対象所得合算。
・ 投資目的資産の売却益、住宅売却益のうちの課税対象売却益(独身者で$250,000、夫婦合算で$500,000益金不算入後の対象超過益金)。
・ ムーチュアルファンドからのキャピタルゲイン。
・ 配当金。
・ 受取利息。
・ 家賃、賃貸所得。
・ ロイヤルチー所得。
・ 年金所得。
・ その他、パートナーシップ、Sコープ投資を通じての受動的所得。
・ 金融、商品取引からの所得。
 
ステップ2:
それらから関連経費を控除したものが純投資所得。
事例1: 2013年度、Aさん夫妻のMAGI所得は$325,000で、その中に$95,000の純投資所得が含まれるとする。 Aさん夫妻の3.8%メヂケアー・サーチャージの課税対象金額は、$325,000-$250,000=$75,000相当分である。
事例2: 2013年度、Bさんは独身でMAGI所得が$325,000で、その中に$95,000の純投資所得が含まれるとする。 Bさんの3.8%メヂケアー・サーチャージの課税対象金額は$95,000全額である。 何故なら同金額は、$325,000-$200,000=$125,000の範囲内であるから。
 
事例3: 2013年度、Cさんは独身で居住用住宅売却益$800,000とその他のMAGI所得が$300,000、さらにその中に他の純投資所得が$85,000含まれているとする。 この場合、まず居住用住宅売却益非課税限度額$250,000(独身者の場合、夫婦合算では$500,000)を活用できるので、純投資所得は、
$800,000-$250,000+$85,000=$635,000、 そして、この金額は下記限度額、
$550,000+$300,000-$200,000=$650,000の範囲内にあるので、$635,000全額に対し3.8%のメヂケアー・サーチャージが課税される。

③ オバマケアー税制のもと、税法IRC Sec.5000Aでは、2014年から米国市民、米国居住者は個人の義務として、的確な健康保険に加入しない場合ペナルチーを課される、としている。 個人にも責任を取らせるところが独立覇気の米国独特である。

④ 一方、雇用主、企業に対しては、50名以上のフルタイム従業員を雇用する場合、雇用主の責任として的確な健康保険を提供しない場合には、従業員一人につき月額$167(年間$2000)までのペナルチーを課す。 ただし、中小企業保護として、ペナルチー査定は30名までは課さないことにしている。 例えば、51名の企業主が健康保険を提供しない場合、雇用主に対するペナルチーは、年間$2000x21名分=$42,000。

⑤ またペナルチーのようなネガチブ・インセンチブばかりではなく、中小企業雇用主の健康保険提供促進のために、税額控除の恩典を与える。

⑥ これまた独特なオバマケアー税制。 2018年から、キャデラック(豪華)健康保険プランに対する40%のエクサイズ税(物品税)課税。該当する対象健康保険とは、一人年間$10,200超、家族で$27,500超のプラン。 退職者個人では年間$11,850超、退職者家族では年間$30,950超の健康保険プランに同エクサイズ税を課す。

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